由緒:夫の身を案じる妻の祈り
多摩川浅間神社は建てられたのは800年前の鎌倉時代になります。
源頼朝が今の東京北区辺りに出陣した際、夫の身を案じ妻の北条政子は頼朝の陣に向かっていました。その際、わらじの傷が痛み出して多摩川の近くで逗留するとことにしました。亀甲山の上ると、富士山がきれいに見えたため富士の麓にある自分の御本尊である浅間神社の方向に手を合わせました。
夫の無事を祈りながら身に付けいていた正観世音蔵をこの丘にたてましたと言われています。
村人たちはこの像を「富士浅間大菩薩」と呼び祀るようになりました。これが多摩川浅間神社のおこりと言われています。
この菩薩様がどうなったかというと、1652年5月、神社表坂の土留め工事を行っていた際、正観世音像が発見されました。多摩川で泥を洗ってみると、片足がない事がわかり、足を鋳造し、神社に祀り神事を行ったと言われています。
この神事を行った6月に今でも礼祭をおこなっています。
祀られている神様:美しい女神。木花咲耶姫命(コノハナノサクヤビメ)
浅間神社の主祭神は多摩川神社で祀られている神様は、木花咲耶姫命(コノハナノサクヤビメ)です。
竹取物語の”かぐや姫”のモデルになったとも言われています。桜のように美しいのではなく、桜の方がコノハナサクヤヒメの美貌にあやかったとも言われています。すごい美人な神様のようです。
コノハナノサクヤビメは天照大御神(アマテラスオオミカミ)の天孫、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に一目惚れされ、妻となります。2人はたった一夜すごしただけで子供を身篭りますが、それに驚いたニニギノミコトは妻の不貞を疑います。酷い夫ですね。
夫の疑いを晴らすため、コノハナノサクヤビメは火を放った産屋でお産をして見せました。燃える炎のなか、無事に3人の男の子を出産してみせます。美しさだけでなくたくましさも兼ね備えた神様のようです。
このように過酷な状況で無事に子供を生んだ故事から、家庭円満・安産・子安の神とされ、火難消除・安産・航海・漁業・農業・機織等の守護神として祀られています。
見所、パワースポット
子産石
石は清らかな海の岩で、長い年月を経て自然に生まれた石で古来よりこの石を両手でやさしく撫でると子宝に恵まれると言い伝えられております。火の中で出産したと言われれるコノハナノサクヤヒメにあやかるため、行ったら是非撫でてみてください。
大祓詞石車
チベットで見られるようなマニ車の神社版です。一周回すと、祓いの言葉を奏上したことになるそうです。参詣道の入り口に置かれていますので、参詣前に「大祓詞石車」を一周させて、身を清めて参拝してみましょう。
見晴台
高台にある境内の見晴台より眺める景色は爽快です。多摩川沿いに武蔵小杉の高層マンション群を見る事ができます。
川に向けて大きく開けていて、とても気持ちが良いです。ドラマのロケなどでも使わています。
古墳
浅間神社古墳は多摩川下流左岸の世田谷区野毛周辺から大田区田園調布に広がる古墳群・荏原台古墳群の一部となっています。
前方後円墳で、後円部はは直径30mで平にして神社の社殿が造営されています。前方部は多摩川台公園と間の東急東横線の線路まで伸びていたようです。
痕跡を見る蹴るのは難しいですが社殿をお参りしている時に、この下に古墳があるんだと考えると、想像力が書き立てられます。
埴輪片は多数出土しているようで、6世紀初頭の造営と推定されています。
近隣のランチ
多摩川diner
参拝後の周辺のおすすめランチは多摩川dinerです。
神社をでて多摩川沿に東急東横線沿いに歩くとすぐに見えてきます。パテオもあり、北米テイストなデザイン。目の前の多摩川を眺められる絶好のロケーションです。
おすすめはフィッシュアンドチップス、ローストビーフなど海外にいるような気分にさせてくれます。豊富に揃えられたカクテルもおすすめです。神社にお参りした後、少しの罪悪感と開放感を味わいながらカウンターで飲むビールはどうでしょうか。気持ちをリラックスさせてくれると思います。
アクセス
東急東横線・多摩川線・目黒線・南北線・三田線多摩川駅より徒歩2分
多摩川駅南口をでて駅前通りをまっすぐ歩くと、2分で神社の入り口に到着します。
まとめ
多摩川浅間神社は、女性にゆかりのある神社で安産祈願・子宝を願う人が多く参詣に訪れています。
境内にはパワースポットと、見晴らし台から多摩川沿いの絶景を見る事ができます。
東急東横線沿いで都内からのアクセス便利なロケーションですので、週末に足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。