hofstede insights Japan を使った異文化特性比較 方法

異文化

異文化理解のすすめ

英会話を勉強するモチベーションは様々だと思いますが、仕事で必要となるからという理由が多いのではないでしょうか。では英語ができればそれだけで外国人とうまく仕事ができるのでしょうか?残念ながら、そうではないと思います。

外国人と仕事していると、仕事の進め方・意見に違和感を覚える方もいるのではないでしょうか。いつも通りに会議をしたり意見を出したとしても、思い通りに進まなかったり、動いてくれなかったりすることもよくあります。どうしたらいいのでしょうか。

自分たちと違うバックグラウンドを持つ方々と仕事を進めるには、彼らの文化的特性を知る事、自分たちとの違いを理解することが大切になります。相手への理解が深まれば、良好なコミュニケーションができ仕事がうまく進むようになるからです。

今回は、各国の文化的特性を比較できるサイトを紹介したいと思います。自分たち日本も含めて、各国が文化的にどんな特性を持っているか客観的調べてみましょう。

hofstede insights使い方

hofstede insights というサイトを使うと各国の文化的な特性を6つの指標にして比較することができます。

この6つの指標は、オランダの社会心理学ヘールト・ホスステード博士(Professor Hofstede)の研究によって各国の特性をスコア化するために作られたものです。博士は「文化と経営」の世界的権威として、国別の文化的価値観を世界で初めて数値化しました。

自分の国と、気になる国のスコアを調べて数値の大小比較してみてください。どんな特性に大きな違いがあるかを知ることによって、相手の国の文化を理解する助けになると思います。

サイトの使い方

  1. サイトにアクセスする。
Country comparison tool
Please select a country in the dropdown menu below to see the values for the 6 dimensions. After a first country has been selected, a second and even a third co...

2. 比較したい国を入力する。
Type contry と書いてあるところに、自分の国名”Japan”を入力する。

すると自分の国の文化的な特性が6つの指標で数値化されたものが表示されます。

3. 比較する国名の入力
次に比較したい国の名前を、自分の国の名前の隣に入力します。
2つの国の特性が6つの指標でグラフ化されたものが表示されます。

4. 詳細の確認
各指標について、詳細情報がページ下部に書かれていますので確認する。
下側のタブの国名をクリックすると、各国の解説を読む事ができます。

6つの指標

各指標の次のようなことを表しています。

POWER DISTANCE 権力格差 (大きい 対 小さい)

この指標は、社会の中で個人が平等でなく不平等に扱われることに対する文化的な姿勢を表しています。このスコアが大きい場合、その国の機関と組織の中で社会的地位が低いメンバーが、不平等に配分される権力について期待又は受容しているかを表しています。指標の数値が大きいと、その文化は権力格差が大きいことを受け入れています。

INDIVIDUALISM 個人主義 対 集団主義

この指標が表しているのは相互依存の度合いです。人々の自己イメージが ”I” or ”we” のどちらで定義されているかどうかに関係しています。個人主義社会の人々は彼ら自身と近親の家族のみ世話をする傾向にあります。対して、集団主義社会の人々は、その忠誠と引き換えに彼らを面倒みてくれる集団に属しています。このスコアが高いと、個人主義であることを意味しています。

MASCULINITY 男性性(タフ) 対 女性性(やさしい)

この指標の数値が高い場合、その社会は競争・達成感・成功が重要視され、成功とは勝者・その分野のトップとなることを意味しています。この価値観は、学校で始まり社会人・組織生活まで続いていきます。この指標が低い場合、社会の支配的な価値観は他者を思いやること、平等に扱うことに置かれています。女性的な社会は生活の質が重要であり集団から目立つことは称賛されることではありません。この指標が表している重要な問題は何が人々のモチベーションとなっているかです。一番を目指すのことなのか(男性的)、生活をしていることが好きなのかです(女性的)。スコアが高い場合は。男性的な社会であること示しています。
   

UNCERTAINTY AVOIDANCE 不確実性の回避度(高い 対 低い)

不確実性の回避は、未来が分からないという事実を社会がどう扱うかに関係しています。未来をコントロールするか、それともそのまま受け入れるか。未来の曖昧さは不安をもたらし、文化毎に異なる方法でこの不安に対処しています。曖昧または未知な状態によって脅威を感じることが大きいことは、それらを避けるためのシステムと信念を作り出ししています。このスコアが高い場合、不確実性を回避しようとする文化的特性があるといえます。

LONG TERM ORIENTATION 長期志向 対 短期志向

この指標は、社会が現在と未来の課題に対処しつつ過去との繋がりを維持しながらも、2つの存在する目標に異なる優先順位をつけることを表しています。規範的な社会はスコアが低くなり、例えば社会の変化に疑いを持ち眺めながら古くからの伝統と規範を維持することを好みます。反対に、スコアが高い社会はより実践的なアプローチ手法をとります。彼らは未来に対する備えとして近代的な教育における努力と倹約を奨励します。

INDULGENCE 人生の楽しみ方 (充⾜的 対 抑制的)

人類が直面する一つの課題は、小さな子供達が社会化される度合いです。社会化なくして私たちは”human”になれません。この指標は、育った環境に基づいて自分たちの欲望と衝動をコントロールしようとする強さを表しています。比較的弱い場合は充足的な文化となり、強い場合は拘束力が強い文化となります。スコアが低いことは欲望や衝動に対して抑制的な文化であると言えます。

まとめ

 今回は各国の文化的特性をスコア化して比較ができるサイトを紹介しました。興味を持った国や、仕事をする相手の国を自分の国と比較してみましょう。コミュニケーションがうまくいくヒントを見る事ができると思います。

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